サンタは姿をあらわさない。
けれど、それを信じることができる力が、
子どもに生きるための愛と勇気を与える。
私たちはそう信じています。
森の樹には「見えないもの」がたくさん住んでいます。
かっぱおやじ、サンタさん、せんのしんじゅさま‥‥‥しかし、決して姿をあらわしません。
「出没した」という証拠は残っているのですが、なぜか姿をあらわすことはないのです。
ある人がこんな言葉を残しています。
《子どもの時にサンタさんを信じていた心の穴の中、大人になったらば、その穴の中に、「目にみえないもの」‥‥‥愛、勇気、信頼、希望、そういうものがすみつく》
「目に見えないものを信じる力」というのは、信念に近いものです。
世の中は目の見えるものと、目に見えないものとの両方でなりたっています。
車の両輪のようなものです。
「物理はロマン。科学を研究する原動力は、あこがれやロマンにある。」
08年にノーベル物理学賞を受けた、益川敏英さんの言葉です。
幼児期には、豊かな夢の中にたっぷりと住まわせておくことが必要です。
なぜなら、
「目にみえないものを信じる力」は、この時代につちかわれるからです。
こういう幼児期をすごした子どもは、
どんな仕事につくとしても、質の高い仕事をする大人になります。
夢だけでは生きられませんし、目にみえないものだけでは生きていかれませんが、
夢なしには、生きている意味がうすくなります。
夢の中にたっぷりと生きる中で、
子どもは、「大人になってから現実の世の荒波を力強く乗り越える力」を
自分の中に育てていくのです。
私たちはそう信じています。