森の樹保育園の特徴

体も頭も使ってよく遊ぶ



「“泥んこ”になる楽しさ」と
「“泥んこ”になって物語の主人公になる楽しさ」と


森の樹保育園の園庭には土と水がたっぷりあります。
土と水をまぜると子どもたちが大好きな“泥んこ”のできあがり。
泥んこ製のチョコレートで誕生日ケーキをつくってみたり、わざと両手を泥んこにして狼ごっこを楽しんだり。
保育士たちも小さな泥手形だらけのTシャツを着てうれしそうに仕事をしています。

にゅるにゅるした泥に触れることで触感が育つこと、皮膚や身体を丈夫にすること、指先の器用さを育てることで道具が使いこなせるようになり、そうした身体への刺激が脳の発達をうながすこと‥‥‥
いろんないいことがある“泥んこ遊び”ですが、もうひとつ私たちが大切にしていることがあります。


それは、物語の世界(イメージの世界)を、みんなと一緒に共有する力を育てたい、ということ。“泥んこの手”を“狼の手”とイメージさせてくれるのは、子どもたちが体と頭で感じとる「物語の世界」です。

『おおかみと七匹のこやぎ』の物語を何回も何回も語ってもらった子どもたちは、「お前の手は黒いから、お母さんじゃないよ。お前は狼だろう。」というくだりを一番よく覚えています。
そして、園庭遊びをしている時に、「狼だぞ。たべちゃうぞ。」と泥んこの手で、保育士を追いかけまわすのです。

物語の世界の共有が「泥んこの手=狼の手」というイメージの共有を生み出し、子どもたちの遊びをより豊かなものへと発展させてくれるのです。

これが子どもたちの「イメージの共有遊び」です。
そんな豊かな遊びを育ててくれるのがこの“泥んこ遊び”。

園庭にあえて遊具とおもちゃを置かないのはこういう意味もあるのです。

よろしければこちらもご覧ください。
園日記「園庭あそび〜土が豊富な庭だから‥‥‥」


森の樹の子どもたちは“昔の遊び”が大好き。
なぜでしょう?


昭和の時代、空き地で子どもたちが夢中になっていた“昔の遊び”。
今では忘れられてしまったようになっていますが、実は森の樹の子どもたちは、“昔の遊び”が大好き。
こま回し、竹馬、石けり‥‥‥年長組になると、そんな“昔の遊び”に熱中する子どもたちでホールは活気づきます。

ゴムだんはゴム一本を丸めてポケットに入れておけば、いつでもどこででも遊べるという意味で人気のある遊びです。
昔からの跳び方が跳べるようになったら、もっと難しくもっと面白い跳び方を自分たちでも作り出せるから面白い。
跳んでいるうちに汗びっしょり。頭も使うし、何より楽しい。


「昔の遊び」は何を育てたか


「昔の子ども」は家の仕事をたくさんしていました。
だから、身体も手先も脳も育ちました。
そして遊ぶことももちろんありましたが彼らの遊びは、すもう、かくれんぼ、木登り、鬼ごっこ、石蹴り、こま回し、竹馬など、外で身体を使って遊ぶものばかりでした。
近所の大きい子から小さい子まで一緒に遊び、一緒に野山をかけまわり、バッタとり、蝉とり、いなごとり、めだかとり、しじみとり、ニッキの根っこをかじったり、あけびや山ぶどうをとって食べたり、庭にゴザを敷いておままごとをしたり‥‥‥子ども仲間との遊びの中で身体も脳も育ち、社会性も身につけることが出来たのです。

今の森の樹でもできるような楽しい「昔の遊び」を森の樹の子どもたちに伝えたいと願っていろいろと工夫をしています。
森の樹で現在伝えている「昔の遊び」は石けり、バッタとり、蝉とり、草花を使ってのおままごと、竹馬、こま回し、すもう、かくれんぼ、鬼ごっこ、ゴムだんなどです。




その他の特徴